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BLOG — ユーティリティパンツ

定番ベイカーパンツを語りたい Part.3

投稿者 : 白水健寛 on

では、我らが定番【PUPT1】の細部を見ていきます。 まずジッパーフライの前開きとウエストサイズ設定は中期型に倣う一方、初期型に見られるボタンアジャスターを備え、簡易的なベルトレスにも対応しています。 また、オリジナル同様にセンターループもオフセット。 もちろん前身頃の貼り付けポケットや両サイドの巻き縫いシームなど象徴的なディテールワークはそのままに、シルエットをすっきりとシャープに絞ることでよりモダンな印象へと昇華しました。 さらにデニムやタイガーストライプなどローカルメイドを思わせるバリエーションも加え、今や各国で愛されるスタンダードモデルとなっているのです。   PUPT1Price: 15,400yenSize: 28,30,32,34,36Material: Cotton100%Color: Olive, Denim, Tiger Stripe, Navy, Camouflage

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定番ベイカーパンツを語りたい Part.2

投稿者 : 白水健寛 on

1960年代に入ると多くのミリタリーガーメンツと同様に、ユーティリティトラウザーズにも大きくわけて2回のマイナーチェンジが施されました。 ©California Military Department Historical Collection まず1964年には、それまでS、M、L表記だった簡易サイジングが見直され、W32×L30といった実寸サイズが主流となるとともにウエストアジャスターを撤廃。さらに一部の例外を除いては前開きがボタンフライからジッパーフライに変更されました。 徴兵制の廃止とともに事実上志願制となった1975年には、ポリエステル混素材を採用した「デュラブルプレス」、つまりは当時の民生品と同様にノンアイロンを謳った制式名「OG-507」にその座を譲っています。 ©Digital-Commonwealth 一方でお役御免となった前任OG-107は民生市場へと大量流出し、わずか数ドルという優れたコスパから、皮肉にも反戦運動の急先鋒だった初期バックパッカーやオリジナルヒッピーたちに再評価されているのです。 ©SuperTopo ©Leena Krohn Part.1でも触れたようにフェローズの【PUPT1】も、あくまでOG-507以前、当時のヘビーデューティ第一世代にも愛された100%コットンサテン仕様の初期型と中期型にインスパイアされています。 (つづく)

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定番ベイカーパンツを語りたい Part.1

投稿者 : 白水健寛 on

こんにちは。フェローズストアの中の人です。今回は通称ベイカーパンツこと定番ユーティリティパンツ【PUPT1】について少々語らせていただきます。 その名(パン職人)の由来には諸説あるようですが、いずれにせよベイカーパンツは海外ではほとんど通用しない和製通称だと言われています。他国ではユーティリティパンツやファティーグパンツなどが一般的であり、制式名は「OG-107 ユーティリティトラウザーズ」。いわゆるコンバットユニフォームではなく、あくまでマルチパーパスなワークトラウザーとして1952年にアメリカ陸軍によって開発・官給されています。 ©alcalde ベースカラーのオリーブグリーン(OG)と陸軍仕様のカラーコードから107と名付けられ、前身モデル「M1947 HBTトラウザーズ」のデザインをほぼそのまま受け継ぎながらも、素材を重厚なヘリンボーンツイルからより軽量かつ大量生産可能なコットンサテンに刷新。 マイナーチェンジモデルも合わせると、じつに30年以上も継続採用された傑作モデルのひとつです。1970年以降は薄手のコットンポプリンやポリエステル混などイレギュラーな個体も見て取れますが、フェローズの【PUPT1】では1960年代初頭までに見られた初期型のディテールワークと1964年以降の通称中期型の利便性をあえてミックスしています。 (つづく)

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